第163回国際セミナー「Dr.Janetが教える軟部外科」
Dr. Janetが教える軟部外科
~緊急疾患から最小侵襲手術まで~
第163回国際セミナー
認定医指定セミナー(外科科目「腹部/軟部外科B」)/ 認定病院指定セミナー
日本獣医師会獣医師生涯研修事業ポイント取得プログラム認定
認定医指定セミナー(外科科目「腹部/軟部外科B」)/ 認定病院指定セミナー
日本獣医師会獣医師生涯研修事業ポイント取得プログラム認定
講師紹介
林 慶先生による講師ご紹介
私の長年の友人である、 Dr. Janet “JJ” Kovak McClaran (みんな“JJ”と呼びます)は、北米小動物外科専門医で、現場主義の臨床医なので、皆さんの日常の臨床に役立つお話をたくさんしていただけると思います。JJは現在英国のLondon Veterinary Specialists外科のヘッドおよび軟部外科医として活躍されており、それ以前は、世界で最も忙しいと言われるニューヨークのアニマルメディカルセンター(AMC NYC)にて、インターン、レジデント、外科医、そしてレジデントディレクターとして20年近く働かれていました。大都会にある大病院では、当然のことながら、24時間体制で救急医療に対応しています。今回のテーマである、緊急外科に関しては、現場の第一線で豊富な実体験を元に、実際に役立つ臨床的な講演をしてくださることは間違いありません。また、多くの研修医を抱える大病院の機能として、教育者としての活躍も熱心に活動され、特に腫瘍外科と最小侵襲手術に関する最新のお話も聞けることと思います。
学術委員からトピックスについて
講師をよくご存知の林先生にご協力いただき、トピックスを検討しました。非常に経験豊富な講師であることからトピックスの選定にはかなり悩みましたが、大きく3つのカテゴリーに分けて構成いたしました。1日目は今までセミナーではあまり取り上げられたことがない「緊急外科」。臨床では、死に直面している動物を目の前にして、「今自分が何をなすべきか」、「いつ手術するべきなのか」などの判断に苦慮することがあると思いますが、緊急手術における意思決定や手術アプローチなどを解説して頂きます。
2日目は「呼吸器外科」として緊急性の高い「喉頭外科」と「短頭種の気道整復アップデート」が中心にお話いただきます。近年、日本でも喉頭麻痺と診断される症例が増えてきておりますが、まだまだ一般的な手術とはいえない状況です。一方、大型犬が多い欧米では圧倒的な数の喉頭麻痺症例が存在し、“10 minutes surgery”と呼ぶ専門医もいるほど一般的な手術です。そこで手術で重要となる解剖と手術の際のコツなどについて講義して頂きます。
3日目は講師の得意分野である「最小侵襲外科」として消化管および下部尿路疾患を詳しく解説頂きます。また、合併症とその対策についても教えて頂きます。
緊急外科から最新の最小侵襲手術までと幅広く、実践的な内容となっており、臨床経験に関わらず多くの先生方にとって興味深いセミナーになると思っております。経験豊富なDr. Janetから普段学べる機会の少ない「緊急外科の極意」を学んでみませんか?
小山田 和央(松原動物病院)
2日目は「呼吸器外科」として緊急性の高い「喉頭外科」と「短頭種の気道整復アップデート」が中心にお話いただきます。近年、日本でも喉頭麻痺と診断される症例が増えてきておりますが、まだまだ一般的な手術とはいえない状況です。一方、大型犬が多い欧米では圧倒的な数の喉頭麻痺症例が存在し、“10 minutes surgery”と呼ぶ専門医もいるほど一般的な手術です。そこで手術で重要となる解剖と手術の際のコツなどについて講義して頂きます。
3日目は講師の得意分野である「最小侵襲外科」として消化管および下部尿路疾患を詳しく解説頂きます。また、合併症とその対策についても教えて頂きます。
緊急外科から最新の最小侵襲手術までと幅広く、実践的な内容となっており、臨床経験に関わらず多くの先生方にとって興味深いセミナーになると思っております。経験豊富なDr. Janetから普段学べる機会の少ない「緊急外科の極意」を学んでみませんか?
小山田 和央(松原動物病院)
スペシャリストセミナー トピックス
Day1 "Surgical Emergencies" 13:00-19:00
緊急治療室の舞台裏:外傷外科の原則
病院に入ってくる患者、運ばれてくる患者がどんな状態であろうと備えておきましょう!緊急手術の対処において確かなことがあるとすれば、それは“不測の事態を予測すること”です。この講義では人と動物の両方での外傷外科の原則を見直します。穿通創、銃創、高所からの落下、咬傷について検討します。生存できた患者と生存できなかった患者を分けるのは何なのか?いつ手術が適用となるか?画像検査は意思決定においてどう役立つのか?最新の創傷管理の戦略とは?疼痛管理や栄養管理などの付加的要因を考慮しながら、患者の転帰を最大限に向上させる方法について解説します。
緊急手術における意思決定と手術アプローチ
治療においてどのタイミングで手術すべきでしょうか?すぐやるべきか、外科介入前に安定するまで待った方がよいのか?迅速に患者を評価することの重要性と意思決定における客観的基準の使用についてお話しします。遅滞を回避し、手術時間を短縮するために緊急手術に対する備えを解説します。一般的な消化管や泌尿生殖器の救急症例を含めた急性腹症の症例検討を中心にお話しします。20年を超える緊急外科の経験を持った専門医が秘訣とコツを教えます。
最小侵襲緊急手術
緊急手術において最小侵襲手術の出番はあるのでしょうか?救急患者への最小アプローチの利点と診断および治療適用について解説します。人医療での診断的腹腔鏡検査についての報告を検討し、手術における意思決定に役立てるための胸部および腹部の最小侵襲的な可視化の活用について考察します。人において緊急的な胆嚢摘出術や虫垂切除術は一般的ですが、ルーチンな最小侵襲治療によって恩恵を受ける獣医療での症例はあるのでしょうか?この最新のトピックスについて人および獣医療の文献を用い深く掘り下げて考察します。
病院に入ってくる患者、運ばれてくる患者がどんな状態であろうと備えておきましょう!緊急手術の対処において確かなことがあるとすれば、それは“不測の事態を予測すること”です。この講義では人と動物の両方での外傷外科の原則を見直します。穿通創、銃創、高所からの落下、咬傷について検討します。生存できた患者と生存できなかった患者を分けるのは何なのか?いつ手術が適用となるか?画像検査は意思決定においてどう役立つのか?最新の創傷管理の戦略とは?疼痛管理や栄養管理などの付加的要因を考慮しながら、患者の転帰を最大限に向上させる方法について解説します。
緊急手術における意思決定と手術アプローチ
治療においてどのタイミングで手術すべきでしょうか?すぐやるべきか、外科介入前に安定するまで待った方がよいのか?迅速に患者を評価することの重要性と意思決定における客観的基準の使用についてお話しします。遅滞を回避し、手術時間を短縮するために緊急手術に対する備えを解説します。一般的な消化管や泌尿生殖器の救急症例を含めた急性腹症の症例検討を中心にお話しします。20年を超える緊急外科の経験を持った専門医が秘訣とコツを教えます。
最小侵襲緊急手術
緊急手術において最小侵襲手術の出番はあるのでしょうか?救急患者への最小アプローチの利点と診断および治療適用について解説します。人医療での診断的腹腔鏡検査についての報告を検討し、手術における意思決定に役立てるための胸部および腹部の最小侵襲的な可視化の活用について考察します。人において緊急的な胆嚢摘出術や虫垂切除術は一般的ですが、ルーチンな最小侵襲治療によって恩恵を受ける獣医療での症例はあるのでしょうか?この最新のトピックスについて人および獣医療の文献を用い深く掘り下げて考察します。
Day 2 “Respiratory Surgery” 10:00-17:00
喉頭の外科
大型犬から小型犬、猫の喉頭手術に関する最新情報は?喉頭疾患を鼻や咽頭の疾患と鑑別する最適な方法は何でしょうか?正確な診断を行う上での身体検査や画像検査の重要性についてお話しします。喉頭麻痺の原因は何でしょうか?外科手術は内科管理より優れているのでしょうか?手術で重要となる解剖や外科的介入について詳しく解説し、外科的合併症を防ぐために最適な周術期管理を行う方法を検討します。
短頭種の気道整復に関するアップデート
顔面の形態が犬猫の健康にどのような影響を与えるのでしょうか?短頭種気道閉塞症候群の手術をより安全に行うには何をすべきでしょうか?診断の“ゴールド・スタンダード”は?患者の解剖、画像診断機器、新しい外科テクニックに加え、術後管理や緊急時の準備について解説します。最後に、人の睡眠時無呼吸症と比較することで、どのような教訓が種を超えて適用できるかについてお話しします。
胸腔鏡検査:最先端の腫瘍外科
胸部外科が必要な患者にとって最小侵襲アプローチはどのような利益をもたらすでしょうか?より小さいアプローチはより大きな利益をもたらすでしょうか?胸腔鏡を行う際の患者選択、画像検査および外科的アプローチの重要性について解説します。病因がわからない胸水に対し診断的胸腔鏡検査を用いる利点は何でしょうか?縦隔腫瘤について何を知っていますか?心臓腫瘍?肺腫瘍切除に対する最小侵襲アプローチにはどのような賛否があるでしょうか?
実践的な症例を基に最小侵襲手術で最良の結果を得る方法を検討します。
大型犬から小型犬、猫の喉頭手術に関する最新情報は?喉頭疾患を鼻や咽頭の疾患と鑑別する最適な方法は何でしょうか?正確な診断を行う上での身体検査や画像検査の重要性についてお話しします。喉頭麻痺の原因は何でしょうか?外科手術は内科管理より優れているのでしょうか?手術で重要となる解剖や外科的介入について詳しく解説し、外科的合併症を防ぐために最適な周術期管理を行う方法を検討します。
短頭種の気道整復に関するアップデート
顔面の形態が犬猫の健康にどのような影響を与えるのでしょうか?短頭種気道閉塞症候群の手術をより安全に行うには何をすべきでしょうか?診断の“ゴールド・スタンダード”は?患者の解剖、画像診断機器、新しい外科テクニックに加え、術後管理や緊急時の準備について解説します。最後に、人の睡眠時無呼吸症と比較することで、どのような教訓が種を超えて適用できるかについてお話しします。
胸腔鏡検査:最先端の腫瘍外科
胸部外科が必要な患者にとって最小侵襲アプローチはどのような利益をもたらすでしょうか?より小さいアプローチはより大きな利益をもたらすでしょうか?胸腔鏡を行う際の患者選択、画像検査および外科的アプローチの重要性について解説します。病因がわからない胸水に対し診断的胸腔鏡検査を用いる利点は何でしょうか?縦隔腫瘤について何を知っていますか?心臓腫瘍?肺腫瘍切除に対する最小侵襲アプローチにはどのような賛否があるでしょうか?
実践的な症例を基に最小侵襲手術で最良の結果を得る方法を検討します。
Day 3 “Minimally invasive surgery” 10:00-17:00
腹腔鏡を用いた消化管の革新的治療
腹腔鏡手術の利点は人および獣医療患者の両方で十分に立証されており、開腹手術と比べ、より少ない疼痛、より早い回復およびより少ない合併症が報告されています。最小侵襲消化管手術の診断および治療への応用について解説します。どのような患者がこのアプローチの恩恵をうけるのでしょう?最小侵襲アプローチの一般的な手技や適応は何でしょうか?多くの病気に対して腹腔鏡は“ゴールド・スタンダード”となるのでしょうか?小動物における最小侵襲外科分野のACVS founding fellowが秘訣とコツを教えます。
下部尿路疾患に対する解決策としての最小侵襲手術
下部尿路閉塞の新しい管理法についての講義です。従来からある問題に対する新しい解決法についてお話しします。ここでは尿路閉塞の原因について概説し、従来の管理法の実践的なコツとヒントをお伝えした後に、新しい手技を解説します。双方向の症例検討を通して経皮的膀胱切石術およびレーザー砕石術を解説し、これらの最小侵襲テクニックが患者にもたらす利点について検討します。
最小侵襲手術における合併症:ここを抑えて失敗を防ぎましょう!
開腹手術と最小侵襲手術の全体的な合併症や治療の変更(conversion)を比較した研究は獣医学では限られています。合併症は患者、外科医、手技因子によって大きく変わってきます。合併症の多くは予測され回避できる可能性があります。ご家族に情報を提供し、いかなる治療でも前もってインフォームド・コンセントを得ることは大前提です。加えて、詳細かつ包括的な手術チェックリストを使用することで合併症を最小限に抑え、患者の転帰を最大限に向上させます。
腹腔鏡手術の利点は人および獣医療患者の両方で十分に立証されており、開腹手術と比べ、より少ない疼痛、より早い回復およびより少ない合併症が報告されています。最小侵襲消化管手術の診断および治療への応用について解説します。どのような患者がこのアプローチの恩恵をうけるのでしょう?最小侵襲アプローチの一般的な手技や適応は何でしょうか?多くの病気に対して腹腔鏡は“ゴールド・スタンダード”となるのでしょうか?小動物における最小侵襲外科分野のACVS founding fellowが秘訣とコツを教えます。
下部尿路疾患に対する解決策としての最小侵襲手術
下部尿路閉塞の新しい管理法についての講義です。従来からある問題に対する新しい解決法についてお話しします。ここでは尿路閉塞の原因について概説し、従来の管理法の実践的なコツとヒントをお伝えした後に、新しい手技を解説します。双方向の症例検討を通して経皮的膀胱切石術およびレーザー砕石術を解説し、これらの最小侵襲テクニックが患者にもたらす利点について検討します。
最小侵襲手術における合併症:ここを抑えて失敗を防ぎましょう!
開腹手術と最小侵襲手術の全体的な合併症や治療の変更(conversion)を比較した研究は獣医学では限られています。合併症は患者、外科医、手技因子によって大きく変わってきます。合併症の多くは予測され回避できる可能性があります。ご家族に情報を提供し、いかなる治療でも前もってインフォームド・コンセントを得ることは大前提です。加えて、詳細かつ包括的な手術チェックリストを使用することで合併症を最小限に抑え、患者の転帰を最大限に向上させます。
日程・会場
参加費・お申し込み
参加費・講義資料代(税込)
参加区分 | 一般料金/会員当日料金 | JAHA会員料金 | |
3日間受講 | 獣医師 | 71,280円 | 64,800円 |
獣医師奨学制度 | ー | 32,400円 | |
学生 | 12,960円 | 9,720円 | |
1日受講 | 獣医師 | 23,760円 | 21,600円 |
獣医師奨学制度 | ー | 10,800円 | |
学生 | 4,320円 | 3,240円 | |
講義資料 | 資料USBメモリ 6,170円 資料USBメモリ+冊子セット 8,330円 |
||
昼食 | 1,080円 *10時開始のセミナーのみ |
資料USBメモリの事前発送について | 8月19日までに入金確認できた方 ⇨ 8月20日発送予定 |
・資料USBメモリには講義ノートと講演スライドのPDFデータが含まれます。
事前発送にはヤマト運輸DM便を利用します(ポストへの投函)開催直前のご注文分は会場でお渡しします。
・冊子(スライドのカラー印刷)は会場でお渡しします。
*USBメモリ購入者へのオプション販売となります *追加で冊子を購入数場合は1冊 2,160円となります。
事前発送にはヤマト運輸DM便を利用します(ポストへの投函)開催直前のご注文分は会場でお渡しします。
・冊子(スライドのカラー印刷)は会場でお渡しします。
*USBメモリ購入者へのオプション販売となります *追加で冊子を購入数場合は1冊 2,160円となります。
申込方法
オンライン申込 *受付は終了しました
FAXによる申込 *申込書をダウンロードしてご利用ください。
キャンセルについて
セミナー前日までにご連絡の場合 キャンセル料 1,000円
・連絡日が事務局の休日にあたる場合は、留守番電話メッセージ、E-mail、FAXでご連絡をお受けします。
・連絡日が事務局の休日にあたる場合は、留守番電話メッセージ、E-mail、FAXでご連絡をお受けします。
ご連絡
○JAHA会員対象「奨学制度」【要事前登録】
獣医師免許取得後3年目まで(2016年4月以降取得の方)のJAHA会員獣医師が対象になります。
申込み時に免許取得年をご記入ください。
○後援団体会員、日本獣医師会会員の方は、JAHA会員と同じ参加費になります。申込み時所属団体名をご記入ください。
○ご入金が当日以降の場合、参加区分に関わらず一般料金が適用されます。
○講義の録画やデジカメ等での撮影はご遠慮願います。講義の録音は可能です。
○会場では空調調整を行うよう努めておりますが、適温には個人差がありますので、温度調整できる服装でご来場願います。
○開場は講演開始の1時間前からとなります。
獣医師免許取得後3年目まで(2016年4月以降取得の方)のJAHA会員獣医師が対象になります。
申込み時に免許取得年をご記入ください。
○後援団体会員、日本獣医師会会員の方は、JAHA会員と同じ参加費になります。申込み時所属団体名をご記入ください。
○ご入金が当日以降の場合、参加区分に関わらず一般料金が適用されます。
○講義の録画やデジカメ等での撮影はご遠慮願います。講義の録音は可能です。
○会場では空調調整を行うよう努めておりますが、適温には個人差がありますので、温度調整できる服装でご来場願います。
○開場は講演開始の1時間前からとなります。