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第165回国際セミナー「重症救急患者を診るときのコツ」


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重症救急患者を診るときのコツ

第165回国際セミナー
認定医指定(共通科目「クリティカル・ケア/麻酔」
認定病院指定

日本獣医師会獣医師生涯研修事業ポイント取得プログラム認定

講師紹介

上田 先生写真

上田 悠 先生, University of California-Davis,
米国獣医救急集中治療専門医(DACVECC)

【 略歴 】 2011年ワシントン州立大学獣医学部を卒業、米国獣医師免許取得、2012年 オーバン大学にてインターンシップ過程を修了、2015年カリフォルニア大学デービス校にて小動物救急集中治療科レジデント過程を修了し、現在は同大学の大学院で研究をする傍ら救急科でスタッフ獣医師として勤務。

担当学術委員によるセミナーのご案内

今回の講師である上田 悠先生は、カリフォルニア大学デイビス校で小動物救急集中治療科レジデント過程を修了し、日本人初の米国獣医救急集中治療専門医(DACVECC)となられた方で、現在は同大学院で研究の傍ら救急科に勤務されております。

 今回セミナー1日目には、救急における身体検査の重要性を解説して頂きますが、「専門医はどこに着目して患者を診ているのか」、「身体検査でどこまで診断を絞り込めるのか」などを中心に、実際の方法にコツや工夫を交えてお話して頂きます。皆さんは最近の医療診断機器の発達により、身体検査を省略して「とりあえず検査」となっていませんか?かく言う私もそのような傾向になってしまう事がありますが、特に若手の先生には、今回のセミナーが検査偏重の自分を見直し、そこから脱却できるいい機会となることでしょう。また、獣医療においても近年、Point of Care Testing(point of care検査、臨床現場即時検査)の概念が急速に普及し、救急の分野では超音波検査機器を使ったFAST (迅速簡易超音波検査法)やPOCUS(Point of Care超音波)が話題になることが多いのですが、上田先生にはそれらの実際の方法はもちろん、「何がわかるのか」、「どう活用するのか」などを解説して頂きます。そして、救急現場での各種血液検査の重要性やその解釈などについても実症例を交えて解説して頂きます。
 2日目には、重症救急患者が来院した場合の初期の蘇生と安定化から中長期管理までを実症例を用い、具体的な手技の方法やコツも含めて詳しく解説して頂く予定です。

 身体検査から見直してみたい先生、重症患者の救命率を上げたいと思っている先生、更に救急分野のレベルアップを目指している先生、是非この機会を逃す事なくご参加下さい。

JAHA学術委員 小山田 和央(松原動物病院)

スペシャリストセミナー トピックス

【Day1 13:00-19:00】重症救急患者を見分ける

身体検査でどこまでわかるか?
救急診療では動物の病歴、既往歴、原因疾患などの情報が不足している中で迅速で適切な緊急治療方針を決定する必要があります。特に重症救急患者では、治療開始前に十分な時間をかけて問診を行ったり、各種検査を実施する時間もない可能性があります。このような緊急症例に対して、何を頼りに初期治療への道筋をつけていくべきでしょうか?その答えは多くの症例で身体検査から見つけることができます。この講義では救急症例に対する身体検査の重要性を再確認する為にも、救急症例に対する身体検査のポイントや方法、そして身体検査によってどのような情報を得ることができるのかを重症救急症例を用いて解説します。

AFAST/TFASTそれともPOCUS?重症救急患者に対する超音波検査
人医療および獣医療の救急医療における超音波検査が近年注目されています。特に呼吸器や循環動態不全の動物において、疾患部位の特定とその重症度の判断を迅速に行う為に超音波検査を行います。また急性期治療に必要な情報を、動物にストレスをかけずに、治療や他の検査と同時進行で実施できることも超音波検査の大きな利点として挙げられます。それだけではなく超音波検査を呼吸や循環動態のモニタリングや様々な手技のガイドとして使用することもあります。この講義では救急症例や集中治療症例に対して超音波検査をどのように活用していけるか、そしてその時に重要な手技や考え方について解説します。

各種血液検査で注目するポイント
ポイント・オブ・ケア検査として実施する各種血液検査は、とくに代謝・臓器不全などを呈する重症救急症例に対する初期治療方針を決定する上で重要な情報を提供してくれます。救急医療で頻繁に使用される検査項目には、CBC、血液化学などの一般的な検査から、血液ガス、凝固検査、各種バイオマーカー測定などの検査も含まれます。救急症例に対しては、これらの検査を手当たり次第実施するのではなく、蘇生・安定化の為に最低限必要な検査を選択し、最短で初期治療の道筋をつけるという考え方が必要です。この講義では各種血液検査をどのタイミングで実施するのか、そして検査結果をどのように解釈するのかといったことを救急医療の観点から解説します。

【Day2 10:00-17:00】重症救急患者を治療する

蘇生・安定化の為に行うべき初期治療とは
重症救急患者を診る時の私たちの第一目標は、生命の危機に瀕した動物を蘇生・安定化させることです。その為に必要な緊急初期治療を実施するには、身体検査や各種ポイント・オブ・ケア検査を行う必要がありますが、これらの検査を実施することで治療開始を遅らせてはいけません。重症救急患者に対しては、蘇生・安定化をできるだけ早く達成するために、その時点で持っている情報から出来る限りの緊急初期治療を開始し、同時に必要な検査を平行して行うという考え方が重要となります。この講義では呼吸・循環・代謝不全を呈した動物の救急症例を用いて重症患者に対する基本的そして応用的な緊急初期治療について解説します。

救急治療から集中治療へ〜重症患者の中長期治療
緊急初期治療の目標は蘇生と安定化ですが、重症救急患者においては初期治療だけで治療が完了することは稀です。通常は原因疾患に対する外科的・内科的治療と、状態の維持・改善のための集中治療管理が必要になってきます。集中治療管理というと高度な器材や設備を使用する治療という印象がありますが、必ずしもそのようなモノを必要とするわけではありません。最も必要なのは24時間体制で行う緻密なモニタリングをもとにした、総合的、集中的治療や看護を行うことができる体制と、そこで働く獣医師・動物看護師の知識とスキルです。この講義では重症救急患者に対して緊急初期治療・検査を行なったのち、どのような集中治療管理を実施するべきかについて症例を用いて解説します。

救急治療から集中治療へ〜モニタリングの重要性とポイント
集中治療室では重症患者の状態を病態に即した最適な状態に維持するために24時間体制のモニタリングとそれに沿った治療を実施します。特に重症疾患を呈した動物の状態は急激に変化することが多々あります。集中治療ではこのような病態変化を未然に防ぐ、または状態が変化した時に迅速に対応する為に適切なモニタリングを随時実施する必要があります。そして集中治療室におけるモニタリングで最も基本であり最も重要なツールもまた身体検査となります。まずはしっかりと身体検査を実施して全身状態を確認し、詳細な状態変化の有無を調べることがポイントです。そのうえで必要に応じて各種モニタリング器材を使用し、より客観的な情報をもとに集中治療管理を行います。この講義では集中治療管理における呼吸、循環、代謝機能といった主要臓器機能のモニタリング方法とその重要性について解説します。

日程・会場

東京会場 2019年 2月3日(日)、4日(月)

研究社英語センター 
JR・東京メトロ 飯田橋駅 徒歩5分
【1日目】2/3 13:00-19:00
【2日目】2/4 10:00-17:00

大阪会場 2月6日(水)、7日(木)

天満研修センター
JR環状線 天満駅 徒歩2分
【1日目】2/6 13:00-19:00
【2日目】2/7 10:00-17:00

参加費・お申し込み

参加費・講義資料代(税込)

参加区分 一般料金/会員当日料金 JAHA会員料金
2日間受講 獣医師 47,520円 43,200円
獣医師奨学制度 21,600円
学生 8,640円 6,480円
1日受講 獣医師 23,760円 21,600円
獣医師奨学制度 10,800円
学生 4,320円 3,240円
講義資料 資料USBメモリ 3,240円
資料USBメモリ+冊子セット 5,400円
昼食 1,080円 *10時開始のセミナー(2/4, 7)のみ
資料USBメモリの事前発送について 1月24日までに入金確認できた方 ⇨ 1月25日発送予定
資料USBメモリには講義ノートと講演スライドのPDFデータが含まれます。
 事前発送にはヤマト運輸DM便を利用します(ポストへの投函)開催直前のご注文分は会場でお渡しします。
冊子(スライドのカラー印刷)は会場でお渡しします。
 *USBメモリ購入者へのオプション販売となります  *追加で冊子を購入数場合は1冊 2,160円となります。

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